"書は古くから伝わっている古典を大事にしてきた文化です。そもそもの役割である「伝達の為の文字」が前提としてあり、どんなに新しい表現を求めても、守らなければならないものがあると考えています。とはいえ、現代、書はさまざまな形へと進化しています。筆、墨、硯、紙の基本的な文房四宝に加えて、色を使ったり、様々な道具を使ってみたり、抽象的なものもあります。どこまでが「書の表現」として許されるものなのか。そんなことを常に考えながら書作をしています。
私が大切にしているもの、それは古典からの「風」を受継ぎ、品性が保たれるような作品を作ること、そしてそこから進化する事への挑戦。
一見成立しないようなこの二つの両立を求めて日々制作を続けています。"