東京藝術大学は、1887 年に設立された日本で最も歴史のある美術大学であり、国内唯一の総合美術大学です。 美術学部と音楽学部を中心に、幅広い芸術分野の専門教育を展開し、これまで岡倉天心や横山大観、坂本龍一など、世界的に活躍する多くの芸術家や文化人を輩出してきました。伝統を尊重しつつも常に革新を追求する学風のもと、学生たちは卓越した技術と豊かな感性を磨き、現代の多様な芸術表現に挑んでいます。
佐々木大空は、秋田公立美術大学在学時から音具 1) を制作すること、また自らが制作した音具を演奏することを通じて、音そのものの存在意義を探求しているアーティストだ。
自らの身体を覆うものとして、あるいは身体を拡張するものとして、それらの音具と佐々木はともに音を発し、その音を聴くという状況を作り出してきた。また、常に演奏しているのではなく、無音の状態からなる物体としての作品の佇まいも見せている。本展では、そのような音と身体の経験を積み重ねてきた佐々木による5つの新作が発表された。