Interview注目の作家

油彩画家
たま
空想と現実の入り混じる世界を心のままに描く 46歳からの作家人生スタート “ 娘のアクリル絵具を手に取り蘇った描くことへの情熱 „

―絵はいつごろから描いていましたか?
 
「小さい時から絵を描くこと自体は好きで、鉛筆や色鉛筆で趣味程度に描いていました。高校生の時に美術の授業で油絵を初めて体験し、『なんて楽しいんだろう』と思いました。絵具が固まらないうちは何度でも描きなおせるという性質が自分に合っていたのだと思います。それで美術系の道を志そうとしたこともあったのですが、様々な事情で一度断念しています。そこから長いブランクがあり、次にしっかりと絵を描き始めたのは46歳、今から6年前のことです。」
 
―再度、絵筆を手に取ったきっかけはなんだったのでしょうか?
 
「娘が中学校の美術の授業でアクリル画をやることになり、家にアクリル絵具が広げてあったんです。娘が出かけているとき、ふと思い立って、その辺に置いてあった段ボールの切れ端にそのアクリル絵具で描いてみました。そうしたら楽しくてしょうがなかったんですね。長いブランクがあったけれど昔の感覚が残っていて、迷わずに筆が進みました。」
 
—娘さんがもたらした偶然のようで必然のような機会だったのですね。現在は継続的に作品を対外発表されているのでしょうか。
 
「はい、それから自分で画材を揃えて本格的に制作を始め、Instagramに作品をアップしていったら、ありがたいことに定期的に展示会への出展依頼や美術系雑誌への掲載依頼をいただくようになりました。現在は実家で親の介護をしているので、合間合間に描くような形ではありますが、絵を描いているときが一番何も考えずにいられます。なので描くモチベーションが途絶えることはありません。」

インタビュー: 2025/07/06